シーズン8 第23話「最後の試練」(さいごのしれん)
英題:Sacrifice
シーズン通算:第172話
登場人物(出演者)
ディーン・ウィンチェスター (Dean Winchester) : ジェンセン・アクレス(Jensen Ackles)
サム・ウィンチェスター (Sam Winchester) : ジャレッド・パダレッキ (Jared Padalecki)
クラウリー (Crowley): マーク・A・シェパード(Mark A. Sheppard)
カスティエル (Castiel): ミーシャ・コリンズ(Misha Collins)
ケビン・トラン: オスリック・チャウ(Osric Chau)
ジョディー・ミルズ: キム・ローズ(Kimberly “Kim” Rhodes)
メタトロン:カーティス・アームストロング(Curtis Armstrong)
ナオミ:アマンダ・タッピング(Amanda Tapping)
アバドン:アライナ・ハフマン (Alaina Huffman)
使用された曲
Carry On Wayward Son by Kansas
Baby Got Back by Sir Mix A Lot
Nice to Be With You by Gallery
Changes by David Bowie
内容
サムが、地獄の扉を永遠に閉めるために3つの試練を受ける。本当であれば、ディーンが試練を受けるはずだったが、第1の試練である「地獄の猟犬を殺す」際に、ディーンが痛手を負ってしまい、サムがかわりに猟犬を殺す。
第2の試練は、「地獄から無実の魂を1つ救い出す」。この時の魂というのは、ボビー・シンガーだった。地獄の王であるクラウリーの妨害もあったが、天使であるナオミが救いの手をさしのべる。
第3の試練は、ケビンが悪魔の石版を翻訳し、「悪魔をなおす」ことだと判明する。悪魔をなおす方法を見つけるが、クラウリーが地獄の扉を閉めるための試練を阻止しようと、サムとディーンが過去にウェンディゴや魔女などから救った人々を呪文で殺し始める。
サムとディーンが試練をやめなければ、クラウリーは殺し続ける。クラウリーは、地獄の扉を閉めるための試練が”悪魔”に関係していることを知っているため、サムとディーンに悪魔、悪魔に関係するものを近づけさせない。そのために、わざわざ呪文で救った人を殺す。
救った人々の前に現れることのなかったクラウリーだが、BARで飲んでいる女性保安官のジョディー・ミルズの前に正装したクラウリーが現れる。
この時のクラウリーは、「ロデリック」という名前で登場する。ジョディーの前で、綺麗な言葉を並べて誘惑している感じである。「ロデリック」ふんするクラウリーはどうやら初対面のようだが、前から知っているかのような会話をしている。
会話の途中で退席したジョディーの後で、呪文をかけて殺そうとする。呪文をかけている時に、携帯の電話がなり、クラウリーが大事な人が死んでしまうとディーンに告げる。
ディーンは、試練をやめて取引に応じるとクラウリーに伝える。クラウリーは悪魔の石版が欲しいとディーンに要求するが、ディーンは逆に天使の石版と交換させることを条件に渡すことを提案する。最後にクラウリーは、ディーンに「負けを認める」という言葉がほしいと伝える。
これまで、サムが地獄の扉を閉めるために試練を受け、サムが死にそうになりながら、ようやく最後の試練まで辿り着きそうなのに、「負け」を認めるというのは屈辱である。ましてや、過去にクラウリーに逆転されたことなどもあり、口が裂けても言いにくい。
このシーンでは、ディーンが「負けを認める」というセリフが含まれていない。
ディーンがクラウリーの条件をのみ、ケビンが隠していた悪魔の石版とクラウリーが持っている天使の石版を交換し、試練を放棄。ディーンとサムがこれまでに救った人々を殺さないようにしようとする。
クラウリーとの指定の場所についたディーンとサム。その場所は廃車がたくさん並んでおり、その1台にディーンが近づく。この時の車は、恐らく以前にボビー・シンガーが使用した車ではないかと思われる。
クラウリーが取引条件などを記載した契約書を見せる。この時の契約書は、リヴァイアサンのリーダーであるディック・ローマンとの契約の際に使用した契約書と似ている。この契約書はとても長く、わざと長くして契約書の内容には書かれていないところなどで不意をつかれる、騙されるのではないかと、ディーンは疑う。
ディーンが契約書を確認する。クラウリーは、契約書の内容に同意するサインをディーンではなく、試練を受けているサムに求める。
契約書を確認しているディーンが、クラウリーに手錠をかける。悪魔であるクラウリーは、黒い雲になったりして逃げようするが、ディーンのかけた手錠は、通常の手錠ではなく、悪魔封じが彫られている特殊な手錠であるため、逃げ出すことができない。
クラウリーをかけた手錠をディーンもする。これで、クラウリーとディーンは常に一緒である。
ディーンはクラウリーを殴り、「悪魔じゃなくなる」と告げる。
クラウリーに手錠をかけたのは、試練を放棄させなくする、天使の石版を奪うことでもあり、クラウリーが地獄の扉を閉めるための最後の試練である「悪魔をなおす」ための悪魔(クラウリー)を捕らえるためでもあった。
一方その頃、天界を閉めるために試練を受けているカスティエル。第1の試練は、神の書記であるメタトロンの指示で、ネフィリムの心臓を切りとること。
第2の試練は、キューピッドから弓を取ってくること。今回はドアイト・チャールズという男性に、キューピッドが近づくという天使のラジオ(周波数はキューピッド)でメタトロンが入手する。
ドアイト・チャールズが経営しているBARに潜入する。ドアイトに近づくが、突然カスティエルを追っていたナオミ、ナオミの手下が現れる。
BARで乱闘騒ぎになり、メタトロンはカスティエルに試練をたくし、ナオミがメタトロンを連れ去る。
サムとディーンはインパラで、クラウリーを古びた教会に連れていく。教会で、クラウリーを拘束し、最後の試練の準備を進める。
悪魔をなおす手順
1.土地を清める(今回は教会なので、既に清められている)
2.血を清めて、1時間ごとに悪魔に血を注射する。合計で8時間、8回の注射をする。(今回はサムが血を清めるために、懺悔する)
3.血を清めた者の手を切り、悪魔の口を封じると、完了。
サムは、何を懺悔すれば良いのかわからないが、ディーンは、懺悔することしては、
・悪魔であるルビーと寝たこと
・リリスを殺し、ルシファーを世の中に解き放った
・サムは魂をなくした
・煉獄に行ったディーンを探さなかった
などのことを懺悔すれば良いとアドバイスするが、過去の話をふりかってみると、サムはかなり懺悔することが多い。
サムが懺悔をしている中、突然カスティエルが現れる。カスティエルは、現在を自分が試練を受けていること、サムとディーンと協力し、天界と地獄を閉めることを提案する。
メタトロンを連れ去ったナオミ。天界でメタトロンを拘束する。
メタトロンが逃げ隠れていたのは、天使からメタトロンの頭の中にある神の秘密を知られたくなかったからであるが、今になって天使たちの前に現れたのが、ナオミは不思議であった。確かに逃げ隠れていれば、メタトロンの中にある秘密を永遠に隠し続けることができる。
サムはディーンにカスティエルと一緒に天界を閉めるために助けにいっても良いという。サムは自分ひとりで、クラウリーをなおすことを決める。
サムがクラウリーに1回目の注射を打つが、1回目なのでなんの効果もない。この時のサムは地獄の王であるクラウリーに自分の清めた血に効果があるのか、本当に人間にできるのか、疑っている表情があったように思える。
ディーンとカスティエルは、ケビンのところへ向かい、天使の石版を短時間で翻訳してほしいと頼むが、悪魔の石版の翻訳は終わり、悪魔の石版を自分の母親や多くの時間(6ヶ月間)を使ってきたことで、自分の役目は終わり、戦いも終わったので、翻訳はしないという。
翻訳しないケビンに、カスティエルが怒る。今までのこれからもケビンは神の預言者であり、義務を果たして天使の石版を翻訳させるようにする。
この時、ケビンは初めてお酒を飲もうとするシーンがあるが、カスティエルが怒った時にお酒の入ったグラスを割ってしまう。
カスティエルとディーンがいなくなり、サムは一人でクラウリーに、清めた血を注射するが、クラウリーがサムの腕を噛み、噛んだ時の血で呪文をかけて、手下の悪魔に助けを求める。
ディーンとカスティエルは、キューピッドが現れるドアイトのBARへ。キューピッドが現れて、ドアイトと男性(ロッド)を恋に結びつける。
サムは、教会でクラウリーに次の注射をうつ準備をする。この時、クラウリーが歌を口ずさむ。
クラウリーが口ずさんでいる歌詞:
変わっていく
振り向いて試練に立ち向かえ
違う人間になるんだ
時が人を変えるが
人は時を戻れない
(Ch-ch-ch-Changes
Turn and face the strain Ch-ch-ch-Changes
Just gonna have to be a different man
Time may change me But I can trace–)
David Bowie(デヴィッド・ボウイ)- 「Changes (チェンジズ)」より
クラウリーが口ずさんでいる歌の途中で、悪魔の騎士であるアバドンが登場する。
クラウリーはアバドンが助けにきたのだと思い込んでいるが、タイムスリップしてきたアバドンはクラウリーが以前は十字路の悪魔だったのに、地獄の王になっていたことに不満であり、政権交代をするためにクラウリーのもとへ訪れたのだった。
クラウリーとアバドンが口論になっている間に、サムが聖なるオイルで、アバドンの体を燃やし、暗雲となってアバドンは飛び出し、姿を消してしまう。
ディーンとカスティエルは、天界を閉めるための第2の試練であるキューピッドの弓を手に入れる。
メタトロンを尋問するナオミが、メタトロンの本当の計画を知ってしまう。ナオミや大天使たちは、メタトロンを天界から追い出すように仕向け、メタトロンはそのことについて報復させることを企てる模様。
サムの清めた血をクラウリーに注射したことで、クラウリーが愛情といった感情を持つようになる。それは悪魔が決してもつことない感情であった。そして、クラウリー自身が自分に後悔しているそぶりを見せる。
これは、クラウリーが人間に近づいている証拠である。
ケビンが、天使の石版を翻訳しているが、天界を閉じる試練は、ネフィリムを殺す、キューピッドの弓を手に入れることとはどこに書いていないと告げる。
キューピッドの弓を手に入れたディーンとカスティエルの前にナオミが登場する。
ナオミが、メタトロンが語った天界を閉めようとしている試練は嘘であると告白する。メタトロンの本当の目的は天界から天使たちを追放すること。追放する場所は地球。
かつて天界からメタトロンを追放した報いを受けさせることであった。
サムが最後の試練を完了してしまうと、サム自身が死んでしまうとナオミが伝える。
そしてサムはいよいよ最後の注射を終えて、クラウリーを人間させようとしていた。カスティエルは、ナオミが語ったことが本当なのか疑問であり、ディーンを地上に残し、天界へ行く。メタトロンと一緒に天界を閉めるため。
ディーンが、サムが行っている最後の試練が完了する一歩手前で、「やめろ」と試練を止めさせる。
ディーンは、サムにメタトロンが嘘をついており、試練が完了すれば、自分が死んでしまうことを告げるが、構わないという。
天界へ行ったカスティエルは、ここで初めてメタトロンが嘘をついていたことに気がつく。メタトロンが語っていた試練は試練ではなく、魔術を行うための道具集めであることを知る。
最後にメタトロンが集めたかった道具は、天使の恩寵(エネルギー)。カスティエルから恩寵を奪い、地上にかえす。
ディーンは、サムに試練をやめさせように説得する。
なんとか説得することに成功し、試練をやめて、これまで受けてきた試練のエネルギーを開放させる。
サムは試練のエネルギーを開放させるが、突然苦しみだす。
教会から別の場所へ移動させようとするが、空を見上げると、メタトロンが計画していたことが実行されて、天界から天使たちが追放され、地上に落ちる。
「END」
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